生産管理とは?基礎知識と現場情報を一元化して見える化する考え方

生産管理という言葉は知っていても、実際にどこからどこまでを指すのか、社内で共通認識が持てていないという工場は少なくありません。
生産計画、進捗管理、在庫、原価、品質など、扱う情報は多岐にわたります。それぞれの情報が別の帳票やExcel、担当者の頭の中にバラバラに存在していると、状況を正しく把握するだけでも時間がかかってしまいます。
この記事では、生産管理の基本的な役割を整理したうえで、現場でよく起こる情報分断の実態と、情報を一元化して見える化していくための考え方をご紹介します。
これから生産管理の体制を見直したいと考えている担当者の方に、まず押さえておきたい基礎知識としてお読みいただける内容です。
生産管理とは何を管理する仕事なのか
生産管理とは、製品を計画どおりに、必要な品質で、無駄なく作り上げるために、生産に関わる情報全体を管理する業務です。
具体的には、いつ何をどれだけ作るかという生産計画、実際の作業がどこまで進んでいるかという進捗管理、材料や仕掛品の在庫状況、そして工程ごとにかかっているコストなど、扱う範囲は幅広くなります。
これらの情報は、それぞれが独立しているのではなく、互いに関係し合っています。進捗が遅れれば納期に影響し、材料の使い方が変われば原価にも影響が出ます。
だからこそ、生産管理では個々の情報を個別に見るのではなく、全体をつなげて把握できる状態にしておくことが重要になります。
現場で起こりやすい生産管理の情報分断
生産管理の業務は、部門や工程をまたいで発生します。そのため、情報が特定の担当者や特定の紙・Excelファイルの中に閉じてしまいやすいという課題があります。
たとえば、現場の進捗は現場の担当者しか把握しておらず、管理側は定期的な報告を待たなければ状況が分からない、といった状態です。報告のタイミングによっては、問題が起きてから発覚することもあります。
また、紙の日報や作業記録は、後から特定の情報を探し出すのに時間がかかりやすいという性質もあります。過去の実績を確認したいときに、記録を探すところから始めなければならない状況は、管理業務の負担を大きくします。
こうした情報分断は、どの製造業でも起こり得るものであり、担当者の努力不足というよりも、情報の残し方や共有の仕組みに起因することが多いといえます。
まずは自社の生産管理において、どこに情報が偏っているのか、どの情報が共有されにくいのかを整理することが、改善の出発点になります。
まずは現状を整理してみませんか
自社の生産管理がどのような状態にあるのか、漠然とした感覚だけで判断してしまっていないでしょうか。
ニューピークでは、製品案内パンフレットのほか、現場改善に役立つチェックシートを無料で配布しています。まずは資料を確認しながら、自社の状況を整理することから始められます。
情報が一元化されている状態と、分断されている状態の違い
生産管理の情報が一元化されている状態と、分断されている状態では、日々の業務の進め方に大きな違いが生まれます。
分断された状態では、状況を確認するたびに複数の担当者へ聞き取りをしたり、複数のファイルを開いたりする手間が発生しやすくなります。一方で、情報が一元化されていれば、必要なときに必要な情報へすぐにたどり着けます。
以下は、その違いを簡単に整理したものです。
| 項目 | 情報が分断されている状態 | 情報が一元化されている状態 |
|---|---|---|
| 進捗の把握 | 担当者への確認が必要 | 状況をすぐに確認できる |
| 過去の記録 | 紙やファイルを探す手間がかかる | 検索してすぐに確認できる |
| 原価の把握 | 集計に時間がかかる | 実績データをもとに把握しやすい |
もちろん、一元化したからといって、すべての課題がすぐに解消されるわけではありません。ただし、状況を把握するまでの時間や手間が減ることは、改善のスピードにも関わってくる部分です。
自社の生産管理が、表のどちらの状態に近いかを確認してみることも、今後の進め方を考えるうえで参考になります。
クラウドERPで生産管理の情報を一元化する考え方
生産管理の情報を一元化する方法の一つに、クラウドERPを活用する考え方があります。
ニューピークが提供するNEWPEAK DI Cloudは、購買管理、販売管理、生産管理、在庫管理といった機能をプランに応じて選択でき、これらの情報を一つのシステム上でつなげて扱えるようにしています。あわせて、PDA端末と連携する機能も含まれており、現場での入力をシステムに直接反映できる仕組みになっています。
実際に、日本スワコー株式会社では、PDAを使って現場の生産実績を入力し、原価管理のためのデータとして蓄積する運用を行っています。数量だけでなく作業時間も記録することで、材料費だけでは見えにくかった原価の実態を把握しやすくなったといいます。
また、データとして記録が残ることで、生産日報や工程実績の検索、過去の履歴確認にかかる時間も短縮されました。あわせて、赤字が続いていた加工工程では、原価データをきっかけに改善が行われ、プレス加工の時間が1個あたり0.8秒から0.5秒へ、後工程の手作業も3.73秒から3秒へ短縮された実績があります。
紙での記録をデータに置き換えることは、決して簡単なことばかりではありません。ただし、記録が後から活用できる形で残ることが、生産管理の改善において大きな意味を持つことが分かります。
自社に合う進め方を相談する
自社の生産管理をどこから整理し、どのように一元化を進めていけばよいか、判断に迷う場合もあるかと思います。
ニューピークでは、オンラインでの個別相談を受け付けています。自社の状況を踏まえたうえで、進め方について相談することができます。
生産管理の見える化を進めるうえで押さえておきたい視点
生産管理の見える化は、一度に完成させるものではなく、段階的に進めていくものだと捉えておくと取り組みやすくなります。
まずは、自社にとってどの情報が最も分断されやすいのかを把握することが出発点になります。進捗なのか、原価なのか、在庫なのか、課題は工場によって異なります。
そのうえで、どの情報から一元化していくかの優先順位を決めることも大切です。すべてを同時に変えようとすると、現場の負担が大きくなり、定着しにくくなることもあります。
生産管理の情報を一元化する取り組みは、現場の作業のしやすさと、管理側の判断のしやすさの両方につながっていきます。段階を踏みながら、自社に合った進め方を見つけていくことが、無理のない改善につながります。
まとめ
生産管理は、生産計画、進捗、在庫、原価など、幅広い情報を扱う業務です。これらの情報がバラバラに存在していると、状況把握そのものに時間がかかり、改善のスピードも遅れがちになります。
情報が一元化されている状態と分断されている状態を比べると、日々の確認作業にかかる手間に大きな違いがあることが分かります。日本スワコー株式会社の事例のように、記録をデータとして残す仕組みを整えることで、原価把握や過去履歴の確認がしやすくなったケースもあります。
まずは自社の生産管理において、どこに情報の分断があるのかを見つめ直すことから始めてみてください。
まずは実際の画面を確認してみませんか
生産管理の情報を一元化する仕組みが、自社にとってどのようなイメージになるのか、言葉だけでは想像しにくい部分もあるかと思います。
ニューピークでは、NEWPEAK DI Cloudの簡易的な管理画面にログインし、入力画面や管理項目のイメージを確認できる無料トライアルを実施しています。導入を検討する前の第一歩として、ぜひご活用ください。
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