製造業の原価管理を見える化する進め方|導入前に整理したい実践ステップ

原価管理の見える化を進める方法|実践ステップ

原価が思うように改善できず、何となく「利益が出にくい」という感覚だけが残っている。そんな状態で日々の業務を進めていないでしょうか。

材料費だけを見ていると原価に大きな問題がないように感じても、実際には加工や手作業にかかっている時間が原価を押し上げているケースがあります。この時間の部分は、紙の記録だけでは把握しにくく、後から振り返ることも難しいものです。

この記事では、原価管理担当者の方に向けて、原価管理を見える化していくための進め方を、実践ステップとして整理しています。何から手をつければよいか分からない、という段階から一歩進めるための参考にしていただければと思います。

なお、本記事では、株式会社ニューピークの公式サイトで確認できる情報と、実際の導入事例のみを根拠としています。

原価が見えないまま、改善の判断が遅れていないか

原価が見えにくい状態では、「どの製品が利益を圧迫しているのか」「どの工程に時間がかかっているのか」を、感覚や経験だけで判断せざるを得なくなりやすいと考えられます。

紙の記録は、その場では残せても、後から集計したり比較したりする作業に手間がかかります。結果として、原価の実態を確認する頻度が下がり、赤字が続いている工程があっても発見が遅れることにつながりやすくなります。

こうした状態が続くと、改善の優先順位をつけること自体が難しくなり、「何となく忙しいが利益が伸びない」という感覚だけが残ってしまいがちです。

原価管理が進まない原因はどこにあるのか

原価が見えにくくなる原因のひとつは、材料費だけを見て、加工や手作業にかかっている時間を原価として捉えきれていないことにあると考えられます。

実際に、日本スワコー株式会社の事例では、PDAで生産実績を入力することで、材料費に加えて作業時間や手作業にかかる時間まで数値として把握できるようになったといいます。数量と時間の両方を原価管理のデータとして蓄積することで、売価に対して実際の原価がどの程度かを確認できるようになったと紹介されています。

裏を返せば、時間の情報がデータとして残っていない状態では、どの工程で原価が膨らんでいるのかを特定すること自体が難しくなりやすいといえます。

原価を見える化していく方向性

原価を見える化していく方向性として、まず重要になるのは、紙の記録をデータとして残す仕組みに置き換えることだと考えられます。

日本スワコー株式会社の事例では、PDAで入力された数量や作業時間が原価管理のデータとして蓄積され、原価データを確認する中で、あるプレス加工工程が毎回赤字になっていることが数字として把握できたといいます。この発見をきっかけに、技術チームが金型や工法を見直し、加工スピードの向上と後工程の手作業削減に取り組んだ結果、プレス加工は1個あたり0.8秒から0.5秒へ、後工程の手作業は1個あたり3.73秒から3秒へ短縮されたと紹介されています。

一つひとつの短縮は小さく見えても、生産数量が積み重なることで大きな効果につながる、という点は、原価管理を見える化する意義を考えるうえで参考になる視点です。

原価が見えにくいと感じている場合、まずは自社の現状を確認するところから始めることが第一歩になります。原価チェックシートでは、どこで利益が減っているのか、どこにムダやロスがあるのかを現場目線で整理できます。
株式会社ニューピークの資料ダウンロードページで確認する

原価管理を進める実践ステップ

原価を見える化していく進め方は、次のようなステップで整理できます。

  1. 現状の記録方法を確認する:紙・Excel・口頭など、現在どのように作業時間や実績を記録しているかを洗い出す
  2. 原価に含める項目を整理する:材料費だけでなく、作業時間や手作業にかかる時間まで含めて原価を捉える
  3. 記録をデータとして残す方法を検討する:PDAやクラウドERPなど、日々の実績をデータとして蓄積できる仕組みを検討する
  4. 導入の流れを確認する:ヒアリングから運用開始までの進め方を把握しておく
  5. 改善サポートを含めて運用を続ける:導入後も改善を継続できる体制を確認する

株式会社ニューピークの公式サイトでは、導入の流れとして、❶ヒアリング、❷ご提案・初期設定、❸導入・運用開始(目安約30日)、❹改善サポート、という4つのステップが紹介されています。カスタム開発を除き、データ導入のみの場合は30営業日が目安とされています。

NEWPEAK DI CloudのUnlimitedプランには、生産管理や在庫管理に加えて、見積り・原価管理の機能が含まれています。原価管理を単独で進めるのではなく、生産管理と合わせて情報を一元化していく進め方も、選択肢のひとつになります。

具体的な機能や事例を、実際の画面や数値で確認したい場合は、株式会社ニューピークの導入事例ページで確認することをおすすめします。日本スワコー株式会社の現場担当者による、原価データの活用方法が紹介されています。

見える化を進める際に押さえておきたいポイント

原価を見える化する仕組みを導入する際、最初から負担なく進められるとは限りません。日本スワコー株式会社の事例でも、導入当初は新しい入力方法を覚える必要があり、入力忘れや確認が発生することもあったと紹介されています。

一方で、時間が経つにつれて作業がスムーズになってきたという現場の声もあります。紙に記録する作業が、データを入力する作業に置き換わっただけ、という捉え方に近いといいます。

また、データとして残すことで、過去の生産日報や工程実績を、紙を探すことなく短時間で確認できるようになった、という変化も紹介されています。現場が感じにくかった「どこに時間がかかっているか」という情報が、上司や管理側にも伝わりやすくなった点は、見える化を進めるうえでの効果のひとつといえます。

見える化を進める際は、最初の負担を前提としたうえで、どのように運用を定着させていくかを合わせて検討しておくことが、進め方を考えるうえでのポイントになります。

まとめ

原価が見えにくい状態のままでは、どの工程を改善すべきかの判断が遅れやすくなります。材料費だけでなく作業時間まで含めて原価を捉え、記録をデータとして残していくことが、見える化を進める最初のステップになります。

日本スワコー株式会社の事例のように、実績データを蓄積することで、赤字工程の発見や改善につながるケースもあります。導入の流れを事前に把握し、最初の負担を織り込んだうえで運用を進めていくことが、見える化を定着させるための考え方として参考になります。

自社の原価管理の現状を整理し、どこから着手すべきかを検討する際は、公式サイトの情報を確認しながら進めることをおすすめします。

原価管理の見える化を自社に当てはめて考えてみたい場合は、まず現状を整理することから始められます。NEWPEAK DI Cloudのサービス内容や導入の流れは、株式会社ニューピークの公式サイトで確認することができます。具体的な進め方について相談したい場合は、オンライン相談を予約することもできます。

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